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古いハンドパレット、油圧シリンダーのシール交換で復活!!

2021年6月8日

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スギヤス(Bishamon)のハンドパレットトラックBM15M

もう30年!!も使っています。

キリコ出しの必需品なのですが、シリンダーの圧が抜けて下がってしまうようになり・・・

捨てるにはもったいない美品なのでシール交換してみることにしました!

 

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スギヤス(Bishamon)のハンドパレットトラック

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スギヤス(Bishamon)のハンドパレットトラックBM15M

銘版の日付はなんと1991年9月製

30年選手ですわ!!

良く今まで使えていたもんだ(゚д゚)!

 

とはいえ、以前よりシリンダーの圧抜けがあったのを無理に使っていた

いよいよ上がらなくなり・・・アウト

 

新しいのを手に入れるという選択肢も考えつつ

 

ググってみたらシリンダーのオイルシールを交換した記事がたくさん上がっていたし、幸いパッキンセットはまだ入手可能でしたのでダメもとでやってみることにしました。

 

 

パッキンセット(メンテナンスキット)

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機械商社から5K円弱で入手

「見積書に残りわずか」って書いてあったのでヒヤッとしたが。

もう1台サイズ違いのヤツがあるんだけどどうしよう?

入手しておこうか。

 

これだけだとどこに何を使うのかわからないのでパーツリストも貰いました。

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ここまで分かれば個別に手配することもできるな

悪くなっているところだけ交換すると。

もう1台はその手でいくか~

 

 

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広げてみた

リストと内容物を点検するのだ!

 

さて、分解してみますか!まずは油圧シリンダーから。

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パーツリストの図面と現物を一通り眺めて、まずはシリンダーから攻めることにしました。

 

リフト本体とのジョイント部分を外す

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シリンダーの先端はパレットのジョイント部に嵌って止め輪で抜けないようになっていました。

ハンドリフトを横倒しにして覗くと、穴用止め輪が見えます。

 

専用の止め輪外しで止め輪を縮めて穴から取り出します。

たとえばこんなヤツ

 

このサイズなら先の細いラジオペンチでもいけますね

 

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ピストンを下げるとあっさり抜けてきました

 

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ハンドルを倒せばピストン部分は丸見えです

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シリンダー上部のカバーを外しピストンASSYを取り出す

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シリンダー上部のネジを回すのですが、50mmのスパナは手元に無かったのでパイプレンチで回します。

 

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取り外したピストンASSY

 

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また止め輪だ

 

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先端の白い樹脂カバーを外すと、スラストベアリングが。

また止め輪~

外してベアリングと鉄のカラーを外します

 

そしたらピストンロッドからシリンダー上部のカバー(六角のある赤いやつ)を抜きます。

 

シリンダー上部カバーのダストシールを交換

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ゴムが固くなり本体に固着してました

引っ張っても抜けなくて・・・

ペンチで引っ張り少し空いた隙間にマイナスドライバーを差し込んで少しずつコジコジ

 

何とか取れました

 

ダストシールの入る穴をきれいに掃除したら薄くグリスを塗って

ダストシールの周りにもグリスを塗って

差し込みます

 

差し込む時にダストシールのリップ部分(中央の出っ張り)を傷つけないように、でもしっかり入れましょう

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ピストンロッド下端のUパッキンを交換

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これも止め輪を外してからペンチでこじりました

こちらはすんなり取れた~

 

写真は交換後の新品

ゴムの左端が膨らんでます

古いやつはここがすり減ってほぼ平らになっていました(;´Д`)

油も漏れるわな

 

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ピストンASSY

 

ここまで出来たら元通りに組立てます。

ダストシールの内側にグリスを塗ることと、ピストンを差し込む時にリップを傷つけないようにすること!

 

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裏側にはOリングが

これも交換。

 

ピストンASSYをシリンダーに組み込む

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シリンダーの内部

結構きれいでした

 

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シリンダーチューブにピストンを差し込む時、Uパッキンの縁が膨らんでいるためまっすぐに押し込むのは難しいです。

斜めに差し込み、少し捻りながら押し込んでいくとうまく入りますよ~

 

あとは上部のカバーをしっかりねじ込んでから手でピストンを上下してみて違和感が無くスムーズに動けばシリンダー部のオイルシール交換は終了

 

ふぅ

ここまでで全体の半分かな

正しい道具が揃っていれば特に難しいところは無し。

キモは50mmのスパナ(またはパイレン)と穴・軸用の止め輪外し!!

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次はポンプピストン

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油圧シリンダーとポンプピストンのオイルシール交換は絶対やらんといかん

 

ポンプピストンをバラすためには油圧解除するレバーに繋がっているシャフトやペダルそしてハンドルアームを外さないといけません。

これが結構厄介でして・・・

 

まずはペダルを外す

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この部分はスプリングピンだらけなのでバラしにくい

 

適当な棒でスプリングピンを叩き出します

力技ですが、サイズ感が良くないとピンや部品を痛めてしまうのでご注意を

 

ピンが抜けるとペダルが外れるのですが、奥に見えるナットを外さないと後でハンドルアームを本体から分離できなくなるのでこの段階で外しましょう。

 

ハンドルアームのピンを抜く

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ハンドルを外すためには2本の支点ピンを抜くのですが、まずはスプリングピンを2本抜かねばなりません。

 

ハンドルはバネで起き上がろうとするため、ハンドルに跨って作業しました。

 

スプリングピンが抜けたら支点ピンを抜くのですが、ピンの間に見えるチェーンが邪魔で抜きずらい・・・

でも頑張ればできます!!

 

支点ピンが抜けるとアームも外れるため作業は慎重に行うこと。

 

 

ポンプピストンをバラす

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この止め輪はバネが効いているためそのままでは外しづらいし、取り付けはもっと大変。

 

写真下に見えるようなシャコ万力でバネを縮めて作業しました。

(写真撮り忘れた~)

 

止め輪を外しバネも外し、ピストンロッドを引っ張ってみたら??

スポッと抜けた!

 

これ、止め輪外さなくても抜けたんじゃね??

 

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ポンプピストン

コイツのUパッキンはシャフトの溝にしっかり嵌っていたのでペンチで無理やり引っ張って取りました

 

交換する時は新しいUパッキンの内面とシャフトにグリスを塗ること忘れずに。

なかなか嵌んないっす

 

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新しいUパッキン スカートみたいに膨らんでます

 

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ポンプシリンダー側のダストシールを外します

ペンチでもできるかな

ボクは適当な丸棒を引っかけて外しました

 

Uパッキンの嵌る穴をきれいにしてからグリスを塗って、新しいのと交換。

 

ポンプシリンダー本体の底面にもOリング入っているのですが、こいつが梃でも回らず交換は断念しました。

油漏れはしていなかったので良しとしましょう。

 

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ポンプシリンダーのシャフトを挿入

Uパッキンのスカートをダストシールのリップに斜めに差し込んで捻りながら慎重に押し込む

 

ここまでやったらほぼ終わったようなものです。

 

バネとワッシャーを挿入して止め輪を入れ、ハンドルアームを取り付けます。

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ハンドルアームの支点ピンはゆるゆるだったので苦労せず差し込めましたが、固定用のスプリングピンを打ち込むため穴を合わせなくてはなりません。

およその位置に押し込んだら、細い丸棒で位置合わせをしてスプリングピンを打ち込みましょう。

 

その後ペダルを取り付けブレーキシャフトを連結すれば大きな部分は終了。

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実はまだやることが残っている

逆止弁・リリーフ弁

油圧ポンプの逆止弁リリーフ弁のOリング交換。

 

リリーフ弁は油圧を抜いてリフトを下げるもの。

この部分は分解の方法が分からずOリング交換は断念

油漏れてないからまぁいいか~

 

外から被せてある99番のシールドゴムだけ交換しました。

 

 

逆止弁は油圧シリンダーで押し出した油が逆流しないようにする部分。

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ネジを外すとこうなっています

 

ネジの根元にOリングが嵌っているので交換。

セットには同じようなサイズのOリングがあるので注意深く見比べて。

古いやつはつぶれているので分かりづらいケドね

 

奥にはコーンシートという部品も入っていると図面には書いてある。

でも外せなかったからこの部分のOリングもそのまま。

 

 

あとはシリンダー側面の給油口?のプラグにもOリングが嵌っているので交換。

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以上で今回のシール交換は終了!

 

 

 

油圧油をシリンダーに注入して試運転

油圧油は手持ちのVG68を注入。

プラグの穴から溢れない程度に入れてからハンドルを上下してみる

 

ボコボコと空気の抜ける音がしてからピストンが上昇!!

おお~

パレットの上に乗ってみたけれど下がってくる気配なし。

 

よし!

 

うまくいったみたいだ~

 

ブレーキハンドルを握るとパレットが下がる。

おお~

ばっちり。

 

いいじゃないの。

 

あちこち弄って約4時間。

性能回復したので あと30年 働いてもらおう!?

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